国立新美術館では、アジア人で初めてパリ・オートクチュール正会員となり、日本のファッションを牽引した森英恵(もりはなえ)の没後初となる回顧展が、生誕100年を迎えた2026年春に開催されます。
1950年代にキャリアを開始した森英恵は、当初、映画衣装の制作を通じて頭角を現すようになります。戦後の高度経済成長期の日本において、家庭を持ちながらデザイナーとして社会的にも大きな仕事を成し遂げる姿は、新しい女性像の先駆けとして注目されるようになりました。そのような中で森が1961年、雑誌『装苑』にて新たに提唱したのが「ヴァイタル・タイプ」という人物像です。快活で努力を惜しまないその姿は、森のその後の生き方とも大きく重なるものでした。1965年にはニューヨークコレクションにデビューして以降、日本のみならず晩年まで世界を股にかけて活動を続けました。
本展はオートクチュールのドレス、資料、初公開となる作品を含む約400点を通じて、森のものづくりの全貌を明らかにしています。デザイナーとしての表現だけではなく、生き方とその創造の根幹にまで迫るまたとない機会となるでしょう。
【開催概要】
会期:2026年4月15日(水) ~ 2026年7月 6日(月)
休館日:毎週火曜日 *ただし5月5日(火・祝)は開館
開館時間:10:00~18:00 毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 企画展示室1E(〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2)
主催:国立新美術館、テレビ朝日、東京新聞
特別協力:森英恵事務所
企画協力:島根県立石見美術館
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)




