森アーツセンターギャラリー「KAWS TOKYO FIRST」鑑賞レビュー ポップアートの巨匠・KAWSの20年以上にわたる軌跡を辿る!

ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動しているアーティスト・KAWS(カウズ)の国内初となる大型展覧会「KAWS TOKYO FIRST」が7月16日(金)に港区・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーでスタートしました。10月11日(月)まで開催される本展は、絵画やグラフィックデザイン、巨大彫刻など多彩なアート作品で世界中に話題を巻き起こし、ユニクロやアベイシングエイプなどとのコラボでも幅広く知られるKAWSの20年以上にわたるアートワークが総覧できる機会になります。今回は開幕前日にKAWS本人も出席して行われたプレス発表会と内覧会の様子を交えながら本展の魅力と見どころを紹介します。

日本初の大展覧会にKAWS本人も登場!

「COMPANION」や「BFF」などのキャラクターで広く知られ、遊び心とウィットに満ちた作品で人々を魅了するKAWS。初めにアーティストの概略を簡単に紹介すると、KAWSことブライアン・ドネリー氏は1974年にアメリカ・ニュージャージー州で誕生。1993年から96年までニューヨークの美術学校で学び、バス停の看板に広告を描いた作品などで90年代のうちにグラフィックアーティストの世界で確かな地位を得ました。日本を初めて訪れたのは90年代半ば頃。国内のアーティストやファッションデザイナーらと交流し、東京のサブカルチャーにも共鳴。これまでに40回以上来日し、ストリートアートのプロジェクトにも携わってきました。また、日本以外の国際的評価も高く、世界各地で個展が開催されるなど現代アートに欠かせない重要人物の一人になっています。

展示風景

この日はKAWS本人も来場し、日本側監修の山峰潤也氏とのトークイベントを開催。山峰氏から自身が思う本展の見どころを尋ねられたKAWSは「こういう大規模な展覧会の魅力は一点のみに焦点を置く必要がないところ。来場者の方々に私の全体のストーリーを共有できることに意義を感じます。包括的な洞察ができますし、私がこれまでの各時代でどのようなことに興味をもってきたのか、その変遷を見てもらうことができるでしょう」と語りました。

KAWSことブライアン・ドネリー氏

今回の展覧会は、コマーシャルアートとファインアートの両方を見られるところが特徴のひとつです。絵画、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、ストリートアート、巨大彫刻など150点以上の作品で、KAWSの多彩な活動とこれまでの軌跡を知ることができます。

《ORIGINALFAKE COMPANION》 (2006)の展示

エントランスを通過すると、最初の部屋ではKAWSの代表的キャラクター「COMPANION」の半分が人体模型風になっている巨大彫刻《ORIGINALFAKE COMPANION》(2006)が迎えてくれます。ちょっと怖い印象の人体模型もKAWSの手にかかるとコミカルな愛らしさ。

KAWSのスタジオを展示空間に再現!

次のエリアではニューヨークにあるKAWSのスタジオの再現展示が見られます。この空間を「私の個人的なスペースを皆さんと共有する場所」と表現したKAWSは、「私のスタジオを展覧会の中に持っていくというアイデアを初めて聞いた時は、はたしてそんなことができるのだろうかと驚きました。その一方で、自分のスタジオを再現することで展覧会にいながら自分の家にいるような気持ちにもなれる。そういう場所があることは私にとっても良いことだと思いました」とコメント。

スタジオの再現展示

また、ここには50点にわたるKAWSのプライベートコレクションも展示されていて、「来場者の方には私のコレクションを通じて他のアーティストについても知っていただき、気に入った人がいたら調べてみて欲しい」と思いを述べました。

展示風景

展示風景

その後は誰もが知るファッションブランドや他のアーティストとコラボしたグラフィックデザインの展示へ。そして、ピンク色の巨大彫刻《ACCOMPLICE》(2010)やお伽話の世界を彷彿とさせる《IN THE WOODS》(2002)などの作品の展示へと続きます。

展示風景

あの日本の伝説的アニメキャラクターを彷彿とさせる作品もあり、KAWSのユーモアと挑戦的な取り組みを感じることができます。

スマホで楽しむAR作品などインタラクティブ作品も!

続いて真っ赤な《CHUM》(2008)の像が立つ空間には、AR技術を用いたアプリでスマホの中に「COMPANION」を登場させることができる展示も。

《COMPANION(EXPANDED)》(2020)の体験風景

他の世界的キャラクターとコラボした作品から普段あまりアートに触れることのない層も響く親しみやすさを感じる一方で、BFFをコンパニオンが抱き抱える《GONE》(2018)やキャラクターの腕だけを切り取った《NIGHT LESSON》(2012)などの作品からは、ユーモアだけではないKAWSの内面が映し出されているように感じられます。

《GONE》(2018)の展示

「私にとって日本に来ることは毎回本当に面白い体験で、今日もこうして日本にいられることを光栄に思います。これからも日本に来続けたい」と最後に日本への愛を語ってくれたKAWS。彼の20年以上の軌跡を多数の作品とともに鑑賞しましょう。

展示風景

なお、終盤にはBFFと自分の体が一体化した動画が撮れる「BFF and Friends」や自分の描いた絵がBFFとコラボする「Make a Friend for BFF」という2つのインタラクティブ作品のコーナーも。その場で楽しめるだけではなく、作成した画像はQRコードを通じてスマホにダウンロードできるので、展覧会を訪れた良き思い出にぜひ体験してみて!

「BFF and Friends」の体験コーナー

「KAWS TOKYO FIRST」は10月11日(月)まで港区・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催中。展覧会をじっくり鑑賞した後は、六本木ヒルズ森タワーからの絶景も楽しんで帰ってくださいね。
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会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
会期:7月16日(金)〜10月11日(月)
休館日:8月5日(木)
開館時間:10:00〜20:00
※入館は開館の30分前
入場料:日時指定制(平日) 一般2500円、高校生・大学生2000円、小学生・中学生900円
日時指定制(土・日曜、祝日) 一般2800円、高校生・大学生2300円、小学生・中学生1200円
公式サイト:https://www.kaws-tokyo-first.jp

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