【動画記事】明治神宮外苑いちょう並木の紅葉観光と一緒に訪れたい! 元赤坂「明治記念館」で庭園ランチを体験
11月半ば頃になると東京都心でも木々が徐々に色づきはじめ、本格的な紅葉シーズンを迎えます。東京・港区にも芝公園や旧芝離宮恩賜庭園などの紅葉スポットがいっぱい。その中でも特に高い人気を誇るのが明治神宮外苑のいちょう並木です。今回はその明治神宮外苑の一角にある「明治記念館」で庭園ランチを体験。紅葉観光とぜひセットで訪れてほしい同館の魅力を深掘りして紹介します!
明治の宮中晩餐会が開かれた「日本初の迎賓館」
JR信濃町駅から徒歩3分、東京メトロ青山一丁目駅から徒歩6分ほどのところに建つ「明治記念館」。明治神宮外苑いちょう並木からも徒歩圏内で、紅葉観光とセットで訪れるにはぴったりの場所にあります。
明治記念館といえば、年間多くの方が結婚式を行う憧れの結婚式場であり、明治神宮で神前挙式を行ったカップルの披露宴会場としても有名です。それゆえ「結婚式やパーティーの参加者じゃないと入れないの?」と思う方もいるかもしれませんが、実は食事だけでの利用もOK。館内には4つのレストランがあり、気軽に訪れることができるスポットなのです。
明治記念館といえば、年間多くの方が結婚式を行う憧れの結婚式場であり、明治神宮で神前挙式を行ったカップルの披露宴会場としても有名です。それゆえ「結婚式やパーティーの参加者じゃないと入れないの?」と思う方もいるかもしれませんが、実は食事だけでの利用もOK。館内には4つのレストランがあり、気軽に訪れることができるスポットなのです。
外苑東通りに面した建物は正門からして風格ある佇まい。そして門を入って右手には、さっそくこの場所の歴史を物語る「憲法記念館」と書かれた石碑が立っています。
明治14年(1881)、その当時に明治天皇と昭憲皇太后の一時的な住まいだった赤坂仮皇居内に建てられた「赤坂仮皇居御会食所」(現・明治記念館本館)が明治記念館の前身です。以降、明治22年(1889)に明治宮殿が竣工されるまでの間、ここは日本初の迎賓館として三大節の賜宴や宮中晩餐会の会場になりました。また、明治21年(1888)には大日本帝国憲法草案審議の御前会議がここで開かれ、翌年2月の憲法発布へ続く重要局面の場にもなっています。
仮皇居としての役目を終えた後の建物は、初代の内閣総理大臣であり憲法制定に功績のあった伊藤博文の邸宅に移築されましたが、大正7年(1918)にこの地に再移築されて「憲法記念館」と改称。昭和22年(1947)からは明治神宮の結婚式場として、現在に続く「明治記念館」が開館しました。昨年には御会食所だった本館部分が東京都指定有形文化財(建造物)に指定されるなど、明治時代の貴重な歴史を今に伝えています。
現在は本館の建築を生かしながら新館が増築され、歴史とモダンさが調和した建物に。正面入口の隣にはクラシックな本館のファサードを見ることができます。車寄せが設けられた御所風の玄関は荘厳な雰囲気。自動車がなかった時代、たくさんの高貴な方々がここに馬車を横付け、華麗に降り立ったんだろうと過去の時代に想像が膨らみました。
金鶏が壁面を舞う金色の空間でランチ
それでは館内へ進み、ロビーに設けられた歴史に関する展示を拝見しながら本館の中へ。
明治時代に宮廷行事の場となった御会食所は、現在ではラウンジ「kinkei」として営業しています。室内に一歩足を踏み入れた瞬間、きっと誰もが息を飲むはず。四方の壁に描かれた無数の金鶏は部屋そのものが芸術作品かのような驚きを与えます。
洋風接待の場として設計された空間は和洋折衷の意匠でまとめられ、寄木張りによる板張りの床や黒漆塗り大鏡付きのマントルピースなど、竣工当時は珍しかった洋風の設えが施されています。
輝く床や豪勢なシャンデリア、釘隠しなどの細かな装飾も手伝って、唯一無二な金色の世界に包まれます。ちなみに壁の金鶏は基本的に6本の尾で描かれていますが、1羽だけ5本の尾の金鶏がいるそう。ぜひ現地で探してみてください。
ラウンジ「kinkei」では、庭園を望むテラス席にて、同館のクオリティ高い料理をリーズナブルな価格で楽しむことができます(金鶏が貸切営業などの際はロビーラウンジでの営業)。
明治時代の御会食で供された料理を再現した「鴨肉のカレーライス」や、かわいらしいスイーツが揃う中で、この日は「銀鮭蒸籠御膳」と「マロンクリームどら焼きとみたらし団子」という秋の限定メニューをチョイス。味だけではなく盛り付けにもこだわりを感じる料理はそれ自体も風景の一部のような美しさで、特別な時間を過ごしている気分を高めてくれます。
明治時代の御会食で供された料理を再現した「鴨肉のカレーライス」や、かわいらしいスイーツが揃う中で、この日は「銀鮭蒸籠御膳」と「マロンクリームどら焼きとみたらし団子」という秋の限定メニューをチョイス。味だけではなく盛り付けにもこだわりを感じる料理はそれ自体も風景の一部のような美しさで、特別な時間を過ごしている気分を高めてくれます。
庭園からの眺めも写真映えする景色
お腹が十分に満たされた後は庭園をおさんぽ。
常緑樹を中心とした自慢の庭園は専任の庭師が毎朝手入れと掃除を行い、常に美しい状態を維持。また、夏芝と冬芝を織り交ぜることで青々とした芝の庭を一年中保っているといいます。料理の調理から庭園の管理まで、細部に及ぶ一連のサービスは、明治神宮の迎賓施設である同館の高いプライドを感じさせる部分です。
常緑樹を中心とした自慢の庭園は専任の庭師が毎朝手入れと掃除を行い、常に美しい状態を維持。また、夏芝と冬芝を織り交ぜることで青々とした芝の庭を一年中保っているといいます。料理の調理から庭園の管理まで、細部に及ぶ一連のサービスは、明治神宮の迎賓施設である同館の高いプライドを感じさせる部分です。
青空と芝の緑に挟まれて建つ本館の景色もこれまたフォトジェニックな眺め。順路の途中には、さざれ石や以前に使われていた鬼瓦などが配されています。
また、庭園からは今年リニューアルされたばかりの儀式殿を外から眺めることが可能。この日もちょうど式場見学と思しきカップルがいて、幸せなパワーをちょっとおすそわけしてもらった気分に。
明治神宮外苑のいちょう並木で紅葉を満喫し、明治時代の歴史を伝える貴重なスポットで庭園を愛でながらのランチ。目も舌も贅沢で満たされた一日は、忘れることのできない思い出になりました。