【動画記事】レトロだけど新しい! 台場一丁目商店街で不思議と懐かしい昭和を楽しみ尽くす

お台場のショッピングモール・デックス東京ビーチのシーサイドモール4階には、まるでタイムスリップしたかのような昭和の街並みが広がっています。2002年10月にオープンした台場一丁目商店街は、昭和30年代の日本の下町を再現した約1000坪のアミューズメントスポット。レトログッズや駄菓子を扱う雑貨店から、懐かしのアーケードゲームが遊べるゲームセンターに、怖すぎるお化け屋敷まで、約15店舗が軒を連ねており、連日、大勢の来場者で賑わっています。昭和に青春を過ごした人には懐かしい、そうじゃない人には新鮮で新しい、台場一丁目商店街にご案内します!

イカした非日常の街並みに、ナウなヤングもゾッコン!

オープンから20年以上が経つにも関わらず、平日でもたくさんのお客さんが来場し、土日ともなると、まるでお祭りのような盛況ぶり。台場一丁目商店街のプロデューサーであり、“自治会長”でもある久保浩さんいわく、施設のオープン当初は、ターゲットにしていた昭和世代の中高年のお客さんがほとんどだったそうですが、認知度の上昇と共に、だんだんと高校生や大学生などを中心とした若いお客さんも増えてきて、現在は来場者の約8割が昭和を知らない世代なのだとか。台場一丁目商店街は今や最高の“SNS映え”スポットとして、若者世代に人気爆発中なんです!

今ではあまり見られない雑多で騒々しい街並みや、どこか異国情緒的な雰囲気がウケているのではないかと分析する久保さん。面白いのは、まだ10代らしき若者が「懐かしい~!」と商店街の写真を撮っていたこと。久保さんは思わず「そんなはずはないだろう!」と心の中でツッコんでしまったそうです。

商店街のゲートをくぐると、まっすぐ伸びる中央の通り沿いに店舗がズラリ。そして、商店街の中央にある「昭和ステーション広場」では、初代新幹線0系電車のレプリカがドドーンとお出迎え。東海道新幹線は、昭和39年に開催された東京オリンピックに合わせて開通。新幹線は夢の超特急として、高度経済成長期のシンボルとなりました。この広場では、昭和を代表する野球選手であり、「ミスター」の愛称で親しまれている長嶋茂雄さん……のモノマネをしているプリティ長嶋さんのアナウンスを聞くことができます。

新幹線と同じく、高度経済成長期のシンボルといえば、昭和33年に竣工した東京タワー。商店街の奥にある「台場タワー広場」では、東京タワーの足元で「カタヌキ」が楽しめちゃいます。韓国ドラマ『イカゲーム』に登場したことで、昭和の縁日の定番だった「カタヌキ」は若者にも浸透。1回300円で、カタヌキに成功すると景品がもらえます。

広場では、定期的に紙芝居やベーゴマ道場、大道芸などのイベントも行われます。イベントはいつも大盛りあがりで、広いスペースがすぐに人で埋まってしまうのだとか。

電話ボックスや古い自動販売機、街頭テレビやホーロー看板など、あちらこちらに設置されたアイテムも街の雰囲気づくりに一役買っています。中には昭和時代に使われていた本物もありますが、多くのアイテムは台場一丁目商店街のためにわざわざ作られ、レトロ加工を施したものです。

ダイヤル式の電話を見たことがない若者は、電話のかけ方がわからず、プッシュボタンのように数字の部分を押してしまうのだとか。そんなとき、久保さんは優しく使い方を教えてあげるのだそうです。

電柱や壁に貼られた怪しい広告から、本物かと間違うダミーの店舗まで、街中には遊び心たっぷりの仕掛けがそこかしこに潜んでいるので、友達や恋人とワイワイ探し回るのも楽しいかもしれません。

商店街を盛り上げる人気店舗が勢ぞろい!楽しいショッピングへ

オープン当初から、商店街の入口に軒を構えるのは、駄菓子や駄玩具などを取り扱う雑貨店の「ハイカラ横丁」。色とりどりの駄菓子は、子どものお小遣い程度で買える値段とあって、どれも大人気。懐かしの歌手やアイドルのブロマイドは、40~50代くらいの世代に刺さるはず。

昭和50年代に大ブームを巻き起こした「なめ猫」や、お猿の「モンチッチ」など、キュートでレトロなキャラクターのグッズも豊富。実は、台場一丁目商店街のお客さんのうち、2割ほどが海外からのお客さんで、これら昭和のグッズをお土産に買って帰る人もいるのだとか。

「昭和ステーション広場」に面する「からくり百貨店」は、駄菓子やおもしろ雑貨のお店。駅名キーホルダーやパロディグッズなど、ユニークなアイテムが盛りだくさん。きっと心ときめく愛すべきアイテムに出会えるはず!

買い物はもちろん楽しいけれど、台場一丁目商店街ではゲームやアトラクションもおすすめ。ゲームセンターやお化け屋敷などは、せっかく台場一丁目商店街に来たからには、ぜひ立ち寄っておきたいところです。

子どもの頃を思い出して、懐かしのゲームをとことんプレイ

入口のオート三輪が目印の「一丁目プレイランド」は、レトロなアーケードゲームを揃えたゲームセンター。社会現象を巻き起こした「スペースインベーダー」やバイクレースゲームの名作「スーパーハングオン」など、100台以上の懐かしいゲーム機が所狭しと並んでいます。「お父さんは昔このゲームで遊んだんだよ」なんていう親子の会話が聞こえてきそう。

レアなピンボールの実機やパチンコにボウリングも楽しめます。可動部の多い昔のゲーム機は故障も多いため、メンテナンスが欠かせません。駄菓子屋に置いてあるような10円ゲームも、ハマれば意外と熱くなれるんです!

「一丁目プレイランド」の隣の「シューティングギャラリー」は、温泉街などでもおなじみの射的のお店。5発で300円のコルク玉を飛ばして、景品を狙いましょう! ただし、18歳未満の入場はできないのでご注意を。

そして、台場一丁目商店街の目玉の一つでもある「台場怪奇学校」は、雑誌やウェブサイトの“恐怖ランキング”で常に上位に入る最恐のお化け屋敷。40年前に廃墟となった呪われた小学校に潜むものとは……。

ひょっとして本物? リアルすぎる最恐お化け屋敷でストレス発散!

体験時間はおよそ5分から10分ほどで、1グループ最大6人まで入ることができます。思いっきり声を出して怖がることで、ストレスもすっきり解消されるはず。体験してみたいけど、怖いのがどうしても苦手な人に向けて、脅かしがほとんどなくなる怖さ控えめの「魔よけモード」も用意されています。

他にも、「東京トリックアート迷宮館」や「爆笑似顔絵商店」など、ワクワクできる店舗が目白押しの台場一丁目商店街。いろいろ見て周っていると、あっという間に1日が経ってしまうはず。プロデューサーの久保さんは、高度経済成長期だった昭和30年代の活気を取り戻してほしいという思いで台場一丁目商店街を作ったそうです。印象的だったのは、十数年前に遊びにきたカップルが結婚して、再び子どもを連れて遊びにやって来たという久保さんの話してくれたエピソード。この商店街自体が、もう誰かにとっての懐かしの場所になっているのかもしれません。
台場一丁目商店街の営業時間や、各店舗の詳細などは、下記の公式ホームページをご確認ください。遊ぶ場所には困らないお台場エリアですが、ちょっと風変わりな空間で、思い出に残る体験をしたければ、台場一丁目商店街を訪れてみてはいかがでしょう。

《台場一丁目商店街》
https://www.odaiba-decks.com/news/event/daiba1chome.html

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