2024年の秋、新橋SL広場前に巨大なフードエンターテインメントレジャービルが誕生しました。オープンしたばかりのグランハマーは、地下1階から地上8階/屋上までの全9フロアにわたって、様々なジャンルのグルメやエンターテインメントが楽しめる“異空間体験施設”。手掛けたのは恵比寿横丁や渋谷横丁など、新しいコミュニティの“場”をプロデュース・運営している浜倉的商店製作所です。今回は、新橋の新しい観光名所になるかもしれないグランハマーをレポートします。

グランハマーはJR新橋駅より徒歩1分。テレビの街頭インタビューでもおなじみの新橋SL広場からは目と鼻の先です。建物の外観はキラキラときらめいて幻想的。ライトアップされたビルが新橋の夜を彩ります。総面積は約2500坪という広大さ。各階ごとに異なるテーマとコンセプトで構成されており、一つのビルで「食べる・観る・遊ぶ・癒す」をいっぺんに体験することができます。

まずは、地下1階から。中央に約20トンの巨大な水槽が設置されたレストランの「海女城（あまじょう）」では、日本遺産である「海女文化」に触れながら、食事を楽しむことができます。

海女文化をより多くの人に知ってもらうために、巨大な水槽では毎日6回、「海女さんの素潜り実演」を開催。無形文化遺産にも登録されている稀少漁法の「海女漁」を間近で見ることができます。責任者の浜倉さんは「静岡県南伊豆町で活動している本物の海女さんによる実演がご覧いただけます。海女城での体験が海女文化や地域の魅力を感じるきっかけとなり、最終的には、実際に現地に足を運んでいただけるとうれしいですね」と話してくれました。

素潜りの実演は15分ほど。唯一無二のパフォーマンスだけあり、実演は常に大好評なのだとか。「お客様の満足度は非常に高く、実演が終わった後は、水槽から上がった海女さんと交流もしていただけます。実際に現地でお仕事をされている海女さんなので、海女さんになったきっかけですとか、普段の生活スタイルですとか、いろいろと聞いていただければと思います。普段は接することのない海女さんとコミュニケーションが取れるのは、海女城の大きな魅力ですね」（浜倉さん）

「海女城」で提供しているメニューは、一人しゃぶしゃぶ、一人鍋、すき焼き、浜焼き、焼肉などがメイン。産地直送の新鮮な伊勢海老やアワビなどの魚介類と、厳選した黒毛和牛を好みの調理法でいただくことができます。刺身や天ぷらなどのアラカルトメニューも豊富です。

地下から1階に上がると、突然“和”の雰囲気に。グランハマーの入口に直結している1階の「シンバシyokocho武将~BUSHO~」は、北海道食陣・東北関東食陣・中部近畿食陣・中四国食陣・九州沖縄食陣と、地域別の酒場が5店舗並ぶ地域別酒場の集合体のフロア。日本各地の御当地フードやB級グルメを気軽に楽しむことができます。

多種多様な武将の甲冑は、思わず写真を撮りたくなる“映えスポット”です。天井には、和太鼓やねぶた、提灯や酒樽、だるまや将棋の駒など、様々な和を感じさせるアイテムが飾られており、日本各地の祭りや文化を感じられる空間となっています。

江戸前寿司の盛り合わせは、東北関東食陣の看板メニューの一つ。他にも、福島のソースカツ丼や仙台の牛タンなどもおすすめです。

九州沖縄食陣で人気が高いのは、福岡三大ラーメンの一つでもある長浜ラーメン。あっさり豚骨スープと極細麺が、お酒の後の〆にぴったりです。

2階の「シンバシyokocho 亜細亜~ASIA~」は、中国・韓国・タイ・日本の十割蕎麦や焼鳥といったアジアの店舗が集結。カラフルな約800個の看板はアジアの繁華街を想起させます。このフロアは1階と同様に、国別酒場の集合体となっています。大人数でシェアしながら、各国の味を楽しんでみてはいかがでしょう。

3階のショーレストラン「座・グラン東京」では、食事やお酒をいただきながらアーティストやパフォーマー、イリュージョニストによる本物のエンターテインメントショーを鑑賞することができます。大型LEDビジョンが設置されたステージでは、世界中で活躍されているパフォーマー/アーティストのパフォーマンスから、昭和歌謡や日本伝統芸能に、格闘技まで、様々なショーが繰り広げられます。ステージと客席の距離も近く、臨場感たっぷりです。

4階の「グランカフェラウンジ」は、吹き抜けの構造になっており、3階で行われているエンターテインメントショーを感じながら、ゆったりとくつろぐことができます。ホテルラウンジの様な上質な空間で、リラックスしながら過ごせそうです。

5階の「HAMACLUB（ハマクラブ）」はDJブースを備えたアイランドBAR。テキサス風のメキシコ料理「テックスメックス」やドリンクを片手に、DJプレイと音楽に酔いしれることができます。

クラブ内には、なんと15台のクレーンゲームが設置。仲間とわいわい盛り上がっちゃいましょう。

6階のプレミアムフロアでは、ラグジュアリーな個室で料理とカラオケを楽しめる｢HAMACOM｣と、現役のアナウンサーを中心にMCなど「声を仕事にしている」スタッフがキャストを務めるスナック「蜜柑（みかん）」、そして、本格的な和会席御膳と古き良き花街文化を味わえる和食店「紅艶（べにつや）」が営業中です。

「紅艶」の踊りやお座敷遊びは毎日午後5時、7時、9時の3部制。花街に登録している本場の芸者さんによる踊りやお座敷遊びを体験することができ、日本人はもちろん、訪日観光客にも大いに喜ばれているのだそうです。「紅艶」を取り仕切る女将の坂本さんは「お座敷遊びというと、普通は一見さんお断りのところも多いのですが、紅艶ではどなたでも気軽に楽しんでいただけます。また、芸者というと京都のイメージが強いと思うのですが、東京にも6つの花街があり、花街文化が息づいています。そんな花街文化をここ新橋からも発信していければと思っております」と語ります。

「紅艶」でいただけるのは、京都の名店「祇園おくむら」の奥村直樹氏監修による和食コース。松・竹・梅のコースから選ぶことができます。

7階の「O2プラージュ」は、完全個室のプライベートサウナと高濃度酸素＆無重力マッサージチェア、シャワー付き休憩個室の3エリアで構成された新感覚のリラグゼーションフロア。たっぷり食べて遊んだ後は、このフロアで一息つきましょう。

個室サウナでは、フィンランド産の高品質なサウナストーンを使用したセルフロウリュでたっぷりと汗をかくことができます。サウナには欠かせない奥行の広い水風呂も併設。極上の“ととのい”が待っています。

シャワー付き休憩個室は、隙間時間の休憩や仕事の合間のお昼寝にもおすすめです。

最上階の8階は、稀少な日本酒と京都宇治抹茶のスイーツがいただけるバー「茶菓とSAKE『TATAMI』」と、屋上でバーベキューが楽しめる「レインボースター」が営業中。開放的な屋上には大型LEDビジョンが設置されており、映像と音響を活用したイベントも開催することができます。

汐留のビル群を横目に、都会の喧騒を忘れさせる屋上空間で、たっぷりお肉を食べましょう。

「レインボースター」の料理はコース制ですが、激辛のウルテやハラミなど、気に入ったメニューを単品で注文することもできます。

再開発が進む新橋の新たなランドマークとして注目を集めるグランハマーは、まるで竜宮城のような豪華さとエンターテインメント性を兼ね備えた新感覚のフードエンターテインメントレジャービルでした。地下1階から地上8階/屋上まで、1日中飽きることなく楽しめるスポットとして、国内外の観光客はもちろん、新橋で働くビジネスパーソンからも人気が出そうです。新橋を訪れた際には、グランハマーを訪れてみてはいかがでしょうか。

《グランハマー》
所在地：東京都港区新橋2丁目8-5（SL広場前）
定休日：年中無休　
営業時間：
1階/2階/7階：24時間営業
6階『紅艶』： 17時-23時
6階『蜜柑』： 18時-26時
上記以外のフロア/店舗は日～木・土：11時-29時、金曜日・祝前日24時間営業

※その他の詳しい情報は下記の公式サイトをご確認ください。
https://grandhammer.jp/