江戸時代から高級住宅地?港区に神社仏閣が多いワケ

港区の近代的なビルの間から、風情ある寺社が現れて、はっと足を止めたことはありませんか?それもそのはず。港区内に神社は約40ヶ社、寺院は約280ヶ寺もあります。

古くは平安時代から高台のある地形もあり、港区には寺社が建立されてきました。江戸時代には大名屋敷が多数設けられ、東海道の江戸の入り口で警備上の要所であることから、多くの寺院が建立されることになりました。幕末には善福寺など4か所の寺院に、わが国初の外国公使館も設けられました。そして明治になると、大名屋敷はお屋敷や大使館になっていくのです。こういった歴史が、現在の高級住宅地へとつながっていっていると言っても過言ではないかもしれません。

善福寺 - 空海と親鸞が関わり、わが国初の外国公使館になった古寺

善福寺は824年に弘法大師空海によって創建され、都内では浅草寺に次ぎ古い寺院と伝えられています。

都内最古とされるイチョウ

都内最古とされるイチョウ(国指定天然記念物)は、浄土真宗の開祖、親鸞が善福寺を訪れた際に地に挿した杖が芽吹いて成長したものといい、推定の樹齢は750年以上と伝わっています。幕末には初の米国公使館がハリスにより設けられ、現在はその記念碑が建立されています。

赤坂氷川神社 - 徳川8代将軍吉宗建立の社殿が残る緑豊かな神社

素盞嗚尊(すさのおのみこと)、奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむぢのみこと)の三神を祭神とし、951年に現在の赤坂4丁目付近に祀られました。

8代将軍徳川吉宗の命により、1730年に浅野家上屋敷があった現在地に遷されました。現在の社殿はこの時に造営されたもので、数々の震災・戦災を免れ東京都の重要文化財に指定をされています。

氷川祭巡行

毎年9月に行われる赤坂氷川祭は、吉宗公の産土神として幕府の尊崇が篤く、宮神輿を江戸型山車13本で警固する形で行われ、その巡行は豪華絢爛を極めました。現在も、高層ビルが立ち並ぶ最先端の街において、この街ならではの「江戸祭礼絵巻」が繰り広げられています。

芝大神宮 - 関東のお伊勢さま

伊勢神宮の御祭神、天照大御神(あまてらすおおみかみ)、豊受大神(とようけのおおかみ)の二柱を主祭神として祀る芝大神宮は、1005年に創建されました。

当初は飯倉山(現在の芝公園)に鎮座し、芝神明宮と称していましたが、慶長の頃、現在の場所に移転し、1872年芝大神宮に改称されました。江戸時代には徳川将軍家の保護のもと栄え、今も「関東のお伊勢さま」として数多くの人々の崇敬を仰いでいます。9月に行われる例大祭は「だらだら祭り」「生姜祭」として有名です。

芝大神宮

社伝によると、平安時代の中ごろに伊勢宮の分霊をまつったといわれる都内有数の古社。芝大神宮という名称は明治以降のもので、それ以前は飯倉神明宮、芝神明宮などと呼ばれていました。芝の神明で思い出すのは、文化2年2月に神明境内で行われた四つ車大八、水引清五郎などの勧進相撲と、このあたり一帯を縄張りとする火消し、め組の鳶との間に起こった、「め組の喧嘩」ですが、神明の門前は当時の港区でもかなりにぎやかな繁華街でした。江戸時代、相撲や芝居は寺社の境内で興行することを許され盛んになりました。芝居は江戸三宮芝居の一つとして、正保2年(1645)芝神明境内で行われたのが最初といわれています。毎年9月に行われる「だらだらまつり」は期間の長いことからその名がついたといわれ、祭礼中に境内やその付近で生姜を盛んに売ったことから生姜市とも呼ばれています。小伝馬町の「べったら市」と共に有名で、浮世絵にも描かれたほど江戸庶民の楽しい行事のひとつでした。まつりの期間中、境内では生姜、千木筥(箱)、甘酒が売られます。千木筥(箱)は雷よけとも、千木が千着に通じるところからタンスの中に入れておくと着物が増えるともいわれる小判型の槍割籠。階段下には、不動貯蓄銀行を興した牧野元次郎の業績を記念する貯金塚が建っています。

増上寺 - 徳川将軍家の菩提寺

浄土宗の七大本山の一つ増上寺は、酉誉聖聰(ゆうよしょうそう)上人によって、江戸貝塚(現在の千代田区平河町付近)に、創建されました。江戸城の拡張に伴い、1598年に徳川家康によって現在地へと移されました。

増上寺 三解脱門(さんげだつもん)

増上寺の表の顔としてそびえ立つ三解脱門(さんげだつもん)は、1622年に作られたもので、現存する東京最古の木造建築物として、国の重要文化財にも指定されています。

泉岳寺 - 忠臣蔵 赤穂義士が眠る寺院

徳川家康によって、江戸城に近接する外桜田の地に1612年に創建されました。1641年の寛永の大火により焼失してしまいましたが、毛利・浅野・朽木・丹羽・水谷の尽力により、現在の高輪の地で再建されることになります。

赤穂藩の筆頭家老 大石内蔵助良雄の像

これを縁に浅野家の菩提寺となり、1702年に起きた赤穂事件、いわゆる「忠臣蔵」で知られる播磨赤穂藩藩主の浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)長矩と赤穂義士が葬られています。また、境内には赤穂義士記念館をはじめ、赤穂義士ゆかりのものが多くあります。

神社仏閣タイムトラベルツアーマップ


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